おにぎりの塩加減
妻が亡くなってからは当然のごとく家のことをするようになったわけだけれど、忘れられない出来事を一つ話してみよう。
子供が学校へ持っていく弁当は一時4個作っていた。
まぁ、冷凍食品とか朝飯のおかずを流用したりして作っていた。人は「偉いね」と褒めてくれたりした。
やってる本人としては、当たり前なことで別段褒めてもらえるようなことでもなかった。
そのうち、おにぎりも持っていくようになった娘もいた。
最初のうちはおにぎりを握ることに慣れなくて苦労したものだけど、そのうち問題なく握れるようになった。
たまに具に肉を入れたり海苔を巻くこともあったけれど、塩むすびの時も多かった。
ある時、おにぎりを握りながら「そう言えば子供の頃って塩おにぎり食べたよな」とそんな風に思いついて1個余計に作って食べてみた。
『塩っぱい』
あれからだいぶ立ってるはず。
そんなおにぎりに文句を言うこともなく、ずっと食べ続けてきたのか?
そう気がついた時に泣けた。
そんな事にさえ気が付かなかった自分が情けなかったものだ。
きっとそんなシングルパパとか男やもめもいるんだろうね。
ま、頑張っていきましょう。
